映画『ハンサム★スーツ』(DVD)を観ました。くだらねぇ、と思いながらも最後まで観てしまいました。しかも結構楽しみながら。この映画、主人公・大木琢郎役の塚地武雅(ドランクドラゴン)のキャラで救われています。
もしも女の子にキャーキャーいわれるような男前に生まれ変わることができたら・・・。男前に生まれつかなかった男は誰もが一度は思うこと。もしも、その夢が叶ったらというのがこの映画の設定です。しかし、生まれ変わると云うことは、今、現に持っているアイデンティティーを捨て去り、全く違う自分に変わると云うこと。そもそも男前に生まれ変わって人に認められたいと願う自分は今の自分であって、生まれ変わってしまえば生まれ変わりたいと願った自分はもうそこに存在しないということになる。そうすると生まれ変わること自体が意味をなさなくなるという矛盾。この映画の主題はそういうことでしょうか。