佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

2015年4月の読書メーター

 

2015年4月の読書メーター
読んだ本の数:9冊
読んだページ数:2061ページ
ナイス数:1547ナイス

 

3月に北森鴻氏のミステリ『花の下で春死なむ』を読んでからすっかり北森ワールドにはまってしまった。ミステリとして優れるだけでなく、登場する料理のおいしそうなこと。北森氏の食べ物に対する造詣の深さに感心しきり。

香菜里屋を知っていますか (講談社文庫)香菜里屋を知っていますか (講談社文庫)感想
マスター・工藤の待ち人とその人にまつわる逸話が明らかになった。これで《香菜里屋》シリーズも完結したのだなぁと暫し放心状態。工藤と待ち人のその後がどうなったかを知りたい気持ちが弥増すところ、北森氏の早すぎる死によりそれも敵わぬ事と割り切らねばなるまい。良きシリーズに出会った。次は《蓮丈那智フィールドファイル》シリーズ、《旗師・冬孤堂》シリーズ、どちらを読むか迷う。とりあえず「猫に恩返し」の作中に出てきたデイモン・ラニヤンの『ブロードウェイの天使』を読んでいる。加島祥造の訳がイイ。泣けます。
読了日:4月22日 著者:北森鴻


螢坂 (講談社文庫)螢坂 (講談社文庫)感想
《香菜里屋》ビールを飲みながら読みました。ほんとうは美味しい料理を供するビアバーで読みたかったのだが、現実はなかなかそうはならない。《香菜里屋》のようなビアバーは日本全国津々浦々を探し回ったところでまずあるまい。しかしこのシリーズにはまった読者はそのようなバーの存在を幻想と承知しながらも夢見ずにはいられないだろう。仕方がないので家で好みの料理を作ってビールを飲む、飲みながら本を読むということになる。それはそれで幸せなひとときだ。もちろん《香菜里屋》のマスターが作るような完成度の高い料理ではないけれど・・・
読了日:4月19日 著者:北森鴻


メイン・ディッシュ (集英社文庫)メイン・ディッシュ (集英社文庫)感想
北森鴻氏お得意の連作ミステリー。北森氏お得意といえば作中の料理の表現。なんとおいしそうなことよ。あぁ、食べてみたい。もうしばらくは北森氏の世界に浸りたい。次は『螢坂』を読むこととしましょう。余談であるが、冬の夜、家の外で見知らぬ男を拾って同居することになる、そしてその同居人は料理が得意であったという設定は有川浩氏の『植物図鑑』と同じではないか。有川氏が本書を読んでインスパイアされたという可能性があるような、無いような・・・
読了日:4月17日 著者:北森鴻

 


ケトルVOL.18ケトルVOL.18感想
私は旅に出ても、出なくても本屋に行くのが大好きである。こんな特集を組まれたら買わずにはいられない。なかなかイイ。最初に鳥取定有堂書店」を持ってくるところがイイ。五島列島の「菊屋書店」は知らなかった。今年夏に五島列島を訪れる予定があるので是非とも立ち寄らねばなるまい。気に入った本を買い求め、焼酎を持って鬼岳に腰を下ろして本を読むのだ。むふふ。紹介する書店をあれもこれもと欲張っていないのがイイ。「どの書店を紹介するか」ではなく「どの書店を紹介しないか」、ここに編集者のこだわりが見える気がする。
読了日:4月12日 著者:成海璃子,菊地成孔,早見あかり,星名美怜,伊賀大介,津田大介,大根仁,渋谷直角,ジミー大西


歩いて楽しむ 奈良 大和路歩いて楽しむ 奈良 大和路感想
先週、飛鳥から吉野山あたりをポタリングするにあたり参考にしました。わかりやすいガイドだ。「奈良 花カレンダー」がイイ。季節折々の花を愛でながらのポタリングもきっと楽しいだろう。それにつけても最近世間を騒がせているように神社仏閣に油をまいて毀損する輩がいるのは腹立たしいことだ。いずれ神々から鉄槌が下されるだろうが、いいかげんにしなさいっ!
読了日:4月12日 著者:

 


片手で持って歩く地図 奈良・大和路片手で持って歩く地図 奈良・大和路感想
先週、飛鳥から吉野山あたりをポタリングするにあたり参考にしました。改めてみてみると掲載してある33コースはなかなか充実しています。わかりやすい地図、ルート、距離は当然のことだが、高低差がひと目でわかるところが良い。奈良・大和路は見所が多い。何度でも訪れたいところ。
読了日:4月12日 著者:

 

 

 


たんぽぽ娘たんぽぽ娘感想
甘いねぇ。何度読んでも甘い。しかしそれは決してイヤな甘みではなく、飽きのこない甘みだ。「おとといは兎を見たわ。きのうは鹿。今日はあなた」 このセリフを忘れることはないだろう。そして丘の上に立つジュリーのイメージは私の胸の中でモネの「日傘の女」に重なる。大好きな絵です。さらにエドナ・セント・ヴィンセント・ミレーの詩「昼下がりの丘にて」、私はこの詩をこの本で初めて知った。
読了日:4月11日 著者:ロバート・F・ヤング著/伊藤典夫訳/牧野鈴子装画

 

 


桜宵 (講談社文庫)桜宵 (講談社文庫)感想
前作『花の下にて春しなむ』ですっかり本シリーズのファンになってしまった。「願わくは花の下にて春死なん そのきさらぎの望月の頃」と詠んだ西行にちなみ、吉野山までサイクリングしてしまったほど入れ込みようである。本作『桜宵』もまさにこの時季読むにぴったりの題名ではないか。謎を解くカギの「御衣黄」なる桜を一目見たいと切望している。調べたところ黄緑色の花を咲かせる珍しい桜で兵庫県には3カ所しかないとか。西宮市の武庫川団地10号棟南、川添公園、多可郡の金蔵山金蔵寺にそれぞれ一本ずつ。開花は4月中旬。よし!観に行こう。
読了日:4月10日 著者:北森鴻


珈琲店タレーランの事件簿 4 ブレイクは五種類のフレーバーで (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)珈琲店タレーランの事件簿 4 ブレイクは五種類のフレーバーで (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)感想
ちょうど一週間ほど前が「檸檬忌」。なにかと忙しく一気読みとはいかなかったが、梶井基次郎に想いをはせながら読ませていただきました。もう梶井氏が「檸檬」を買った店も、檸檬を置いたとされる本屋もない。それでも読書家にはそのイメージがしっかりと心の中にある。京都の町には本屋と小さな珈琲店が似合う。5話+1のうち「パリェッタの恋」が好みであった。
読了日:4月2日 著者:岡崎琢磨

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