佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

『たばる坂』

2023/05/11

 今日は用事があって神戸に来た。夕方4時過ぎに解放されたので、三宮周辺の居酒屋を探訪して帰ることにした。といっても、5時前に開店している居酒屋はあまりない。いつか行こうとGoogleMapに印をつけている店を順番に調べていくと加納町4丁目のおでん屋『たばる坂』が4時開店だとわかった。よし今日はおでんで地酒をやろうと心に決め暖簾をくぐった。

 4時半頃の入店だったのだが、客は私が一番乗り。そりゃそうだろう。たいていの人はまだ仕事をしている頃だ。そうした頃合いに酒を飲めることに感謝しつつカウンターの隅に座った。

 カウンター席の後ろに一升瓶が並んだ冷蔵庫があり、奥の方はわからないが最前列と二列目あたりに並んでいる酒の銘柄が見える。「久礼」が目についたのでそれを冷たいままでと注文した。まもなく沖縄の枝豆とともに供された。

 カウンターに置かれた料理のメニューを見ながら肴を見つくろっていると、書いてある以外に刺身もあるという。どんなものがあるか訊いて、「ひらめのウニ巻き」「ケンケン鰹の炙り」「たこぶつ」を少量でお願いした。たまたま先日、とあるTV番組で和歌山のケンケン漁という漁法を視たところだった。疑似餌をつけたトローリングで一本ずつ釣っていた。和歌山沖は黒潮が流れており、春、水温の上昇とともに南から鰹が北上してくるのを狙うのだ。まさに春の味覚「初がつお」である。そいつを今日食べられるなんて、なんとうれしいことか。

 つづいて酒は「王祿」を頼み、おでんは「ほうれん草」「だし巻き卵」「つみれ」を注文。おいしい出汁でいただくおでんは絶品。日本酒にこれほどあうものもないだろう。

 もう一杯だけ酒をやろうと「奥播磨」を注文。おでんはメニューにはないがおすすめだという「半熟卵」と「えび揚げパン」を注文した。

 お腹も大きくなり、ほどよく酔ってお勘定をお願いするとお茶をどうぞという。「煎茶」か「梅昆布茶」どちらが良いかというので「煎茶」をお願いした。

 なかなか良い店でした。「また来ます」と言って店をあとにした。