佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

日本全国食べつくし! 極楽おいしい二泊三日

『日本全国食べつくし! 極楽おいしい二泊三日』(さとなお・著/文春文庫)を読みました。 まずは出版社の紹介文を引きます。『CREA Traveller』連載時から人気のガイド・エッセイが待望の文庫化。1995年から続ける個人サイトでは3000軒におよぶレストラン・…

珈琲店タレーランの事件簿3 心を乱すブレンドは

『珈琲店タレーランの事件簿3 心を乱すブレンドは』(岡崎琢磨・著/宝島社文庫)を読みました。 まずは出版社の紹介文を引きます。実力派バリスタが集結する関西バリスタ大会に出場した珈琲店“タレーラン”の切間美星は、競技中に起きた異物混入事件に巻き…

銀の匙

『銀の匙』(中勘助・著/岩波文庫・緑51-1)を読みました。 まずは出版社の紹介文を引きます。 なかなか開かなかった茶箪笥の抽匣(ひきだし)からみつけた銀の匙.伯母さんの無限の愛情に包まれて過ごした日々.少年時代の思い出を中勘助(1885-1965)が自…

変見自在 サンデルよ「正義」を教えよう

『変見自在 サンデルよ「正義」を教えよう』(髙山正之・著/新潮社)を読みました。 まずは出版社の紹介文を引きます。最近、巷で流行りの「正義」とやらは、悪いヤツほど振りかざし、非道国家ほど気取りたがるのが常―。相も変わらぬ朝日新聞のお粗末ぶりか…

背表紙は歌う

『背表紙は歌う』(大崎梢・著/創元推理文庫)を読みました。 まずは出版社の紹介文を引きます。 作り手と売り場、そのふたつを結ぶために。出版社の新人営業マン・井辻智紀は今日も注文書を小脇に抱え、書店から書店へと飛び回っている。しかし取次会社の…

災いの古書

『災いの古書』(ジョン・ダニング:著/横山啓明:訳/ハヤカワ文庫)を読みました。まずは出版社の紹介文を引きます。 古書店主クリフは、恋人エリンの頼みで蔵書家射殺事件の調査を開始した。被害者男性とエリンが交際していた過去があり、容疑者女性がエ…

平台がおまちかね

『平台がおまちかね』(大崎梢・著/創元推理文庫)を読みました。 まずは出版社の紹介文を引きます。 作り手と売り場を結ぶ糸をたくさん鞄に詰め込んで、出版社の新人営業、井辻智紀は今日も本のひしめくフロアへと向かう。―でも、自社本をたくさん売ってく…

かないくん

『かないくん』(谷川俊太郎・著/松本大洋・絵/東京糸井重里事務所)を読みました。 酒好きの月例会「朔の会」にY隊長が持ってこられたのを、酒をチビチビやりながら読ませて頂いたものです。谷川俊太郎さんの詩が絵本になっています。死んだらそれで終わ…

サクラ咲く

『サクラ咲く』(辻村深月・著/光文社文庫)を読みました。 まずは出版社の紹介文を引きます。塚原マチは本好きで気弱な中学一年生。ある日、図書館で本をめくっていると一枚の便せんが落ちた。そこには『サクラチル』という文字が。一体誰がこれを?やがて…

四月の読書メーター

四月は浅田次郎氏、百田尚樹氏、高田郁氏など、好きな作家の本を読んだので、量的にも多くの冊数を読んだ。そしてどうやら新たなお気に入り作家が出来そうな様子でもある。それは大崎梢氏である。まだ『平台がおまちかね』しか読んでおらず、シリーズ続編『…

ふるさと銀河線 軌道春秋

勧 酒 (于武陵)勧君金屈巵 コノサカヅキヲ受ケテクレ満酌不須辞 ドウゾナミナミツガシテオクレ花発多風雨 ハナニアラシノタトヘモアルゾ人生足別離 「サヨナラ」ダケガ人生ダ 『ふるさと銀河線 軌道春秋』(高田郁・著/双葉文庫)を読みました。 まずは出…

川あかり

「松蔵殿あんたは馬鹿だ。大事に思つているひとになら、だまされたっていいじゃないですか。信じるというのは、そういうことです」 (本書P129より) 川あかり (双葉文庫) 作者:葉室 麟 発売日: 2014/02/13 メディア: 文庫 『川あかり』(葉室麟・著/双葉文…

刀伊入寇 藤原隆家の闘い

そして、天皇の寵愛をめぐる定子や彰子の諍いは、『枕草子jや『源氏物語』を生みだしもした。清少納言は没落していく中関白家の美を称え、紫式部は栄華を誇る道長のまわりで悲哀に沈む女たちを愛おしんだ。勝者がすべてではない。敗者の悲しみやせつなさの中…

ラ・タ・タ・タム

『ラ・タ・タ・タム -ちいさな機関車のふしぎな物語-』(ペーター・ニクル文、ビネッテ・シュレーダー絵、矢川澄子訳/岩波書店)を読みました。ずっと気になっていた絵本です。私には絵本を読む趣味はありません。しかし、森見登美彦氏の名著『夜は短し歩け…

長門守の陰謀

『長門守の陰謀』(藤沢周平・著/文春文庫)を読みました。まずは出版社の紹介文を引きます。長門守忠重が、藩主の世子を廃し、秘かに自分の子を後継に据えようとしている―荘内藩空前の危機、いわゆる「長門守事件」を題材とした、歴史小説の佳品である表題…

ボックス!

『ボックス!』(百田尚樹・著/講談社文庫)を読みました。 ケンカに強いかどうか。もちろんそんなことで人の値打ちは計れはしない。しかし理不尽な力の行使に対しては、それに対処する力、つまりケンカに強いかどうかが重要になり得る。そんな局面は長い人…

播磨灘物語(四)

『播磨灘物語(四)』(司馬遼太郎・著/講談社文庫)を読みました。 いよいよ中国大返し。備中高松城水攻めの最中に本能寺の変の急報をうけ、「どうしてあれだけの短期間で山崎までとって返すことができたのか?」という謎に対する司馬氏流の解釈と運命のい…

日の出食堂の青春

『日の出食堂の青春』(はるき悦巳・著/双葉社 ACTION COMICS)を読みました。 私にもありました。若かった頃、あれこれ考えるだけで結局どうして良いか判らず、経験も自信もないものだから、何もせずダラダラ過ごしてしまう時期が確かにありました。ひとか…

銀二貫

『銀二貫』(高田郁・著/幻冬舎時代小説文庫)を読みました。 『みをつくし料理帖』が大好きで高田さんの小説を読んでいます。どの作品にも共通するのは、登場人物の真心。市井に生きる人々の思いやりと矜持を引き立てて描いていらっしゃること。高田さんの…

2014年3月の読書メーター

2014年3月の読書メーター読んだ本の数:9冊読んだページ数:2887ページナイス数:1478ナイスじゃりン子チエ―チエちゃん奮戦記 (16) (アクション・コミックス)の感想渉先生の妻・朝子さんご懐妊。テツは、最近、朝子さんの顔を見ないのを「離婚か?」と早合点…

じゃりン子チエ 16

『じゃりン子チエ 16』(はるき悦巳・著/アクション・コミックス)を読みました。67巻ある全集の第16巻である。 今巻では渉先生の妻・朝子さんがご懐妊。テツは、最近、朝子さんの顔を見ないのを「離婚か?」と早合点。早速、内偵をはじめる。テツは…

風の果て

『風の果て(上・下)』(藤沢周平・著/文春文庫)を読みました。 まずは出版社の紹介文を引きます。(上巻) 首席家老・桑山又左衛門の許に、ある日果たし状が届く。恥を知る気持ちが残っているなら、決闘に応じよ、と。相手は野瀬市之丞。同門・片貝道場…

幸福な生活

『幸福な生活』(百田尚樹・著/祥伝社文庫)を読みました。 まずは出版社の紹介文を引きます。「ご主人の欠点は浮気性」帰宅すると不倫相手が妻と談笑していた。こんな夜遅くに、なぜ彼女が俺の家に? 二人の関係はバレたのか? 動揺する俺に彼女の行動はエス…

ラッシュライフ

「俺はさっき泥棒のプロフエッショナルだと言ったよな」「確かに」「でもな、人生については誰もがアマチュアなんだよ。そうだろ?」 佐々岡はその言葉に目を見開いた。「誰だって初参加なんだ。人生にプロフェッショナルがいるわけがない。まあ、時には自分…

影法師

しかし今、父の遺骸を目の当たりにし、何が起こったのかをはっきり覚った。俄に凄まじい後悔が湧き起こった。自らの不用意な一言が取り返しのつかないことを引き起こしてしまったのだ。優しかった父はもう二度と笑顔を見せることはない__。 涙が込み上げ、…

なつかしい時間

フェルドゥースィーは言います。この世の支配者は「時」であって、きみが王であれ奴隷であれ、時がきみを吹き消すとき、あらゆる苦しみと喜びは夢のように、あるいは水のように消えてゆく。だから、王であれ奴隷であれ、良い思い出を遺す人こそ幸福なのだと…

嫌(イヤ)な女

『嫌な女』(桂望実・著/光文社文庫)を読みました。 まずは出版社の紹介文を引きます。初対面の相手でも、たちまちするりとその懐に入ってしまう。小谷夏子は男をその気にさせる天才だ。彼女との未来を夢見た男は、いつの間にか自らお金を出してしまうのだ…

ジェノサイド

ガードナーはそれには答えず、「どうか大統領閣下、私に科学顧問としての最後の仕事をさせてください」と言った。「今からおよそ五十年前、トルーマン大統領がアルバート・アインシュタインに一つの質問をしました。もしも宇宙人が地球にやって来たら、どの…

変見自在 偉人リンカーンは奴隷好き

『変見自在 偉人リンカーンは奴隷好き』(髙山正之・著/新潮社)を読みました。 国家に謂われなき無き従軍慰安婦という罪を着せた河野洋平、同じく虐殺の濡れ衣を着せた後藤乾一早大教授、なんとしても日本政府を悪者にしたい朝日新聞船橋洋一主筆、偏った…

幼年期の終り

生涯を賭けた仕事が一瞬のうちに潰え去っていくのを見ながらも、彼は悲しみは感じなかった。彼は人類を星々へ到達させるために汗を流した。そして、まさにその成功のまぎわに、星が___冷ややかな、超然とした星が___逆に彼のほうへ降りてきたのだ。こ…