佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

スマを捌く

2020/09/29

 

 本日の厨房男子。

 愛媛県愛南町から送られてきたばかりのスマを捌きました。ふるさと納税の返礼品です。

 私が初めてスマを食べたのは4年前の夏、高知県は中村の「喜八」という居酒屋でのこと。その店ではスマと呼ばず「おぼそ」と呼んでいた。背に斜めの縞模様があり、胸びれ下には灸(ヤイト)を思わせるような黒い斑紋がある。この模様からモンスマ、ヤイト、ホシガツオと称する土地もあるそうだ。「喜八」で食べたのは天然ものだったが、今日届いたのは養殖ものである。

 

jhon-wells.hatenablog.com

 

「スマ」はスズキ目サバ科スマ属に属する魚。鯖よりかなり大きく、まるまる肥った大きなカツオのような姿である。捌き方はカツオとほぼ同じ要領。カツオや鯖と同じく身が柔らかいので、包丁はすっと入るが触り方を気をつけないと身が崩れてしまう。そして驚いたのが脂の乗り。本来カツオのような赤身なのだろうが、まるでトロのようなピンクに脂が乗っている。これが養殖ものの強みだろう。居酒屋「喜八」で食べたスマは絶品で今でももう一度食べたいと思うほどのものだが、それとは別物の養殖スマはこの脂の乗りで舌を喜ばせてくれる。乱暴かも知れないが牛肉で言うA5ランクが養殖スマだと言ってしまおう。試しに刺身に塩をふってフライパンで油をしかず焼いてみたがまるで鰤の照り焼きのようにしたたる脂がたまらなくうまい。刺身は腹身の方に皮を残し炙った。芳ばしい香りがつき、脂が溶けて旨味が増す。

 日本酒、焼酎を合わせてみたが、焼酎が合う。日本酒ならば口の中をスッキリ洗ってくれる辛口が合うだろう。

 もちろん醤油に浸した刺身を熱々ごはんと一緒に頬ばってもうまい。

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