佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

読書日記

『鷗外随想』(宗像和重:編/岩波文庫)

2022/12/07 『鷗外随想』(宗像和重:編/岩波文庫)を読んだ。 まずは出版社の紹介文を引く。 近代日本の傑出した文学者で、西洋文化全般を日本に伝えた先導者、さらに軍医総監・政府高官でもあった森鷗外。その風貌に接した友人、後続の文学者、親族、軍人…

『政治学者、ユーチューバーになる』(岩田温:著/WAC BUNKO)

2022/11/27 『政治学者、ユーチューバーになる』(岩田温:著/WAC BUNKO)を読んだ。 まずは出版社の紹介文を引く。 「ネトウヨ」と罵られても私は挫けない!ネット全盛で「天下の朝日と池上彰」の権威は消滅学校の「いじめ」はYouTube教育で解消できる さ…

『乙嫁語り ⑭』(森薫:著/青騎士コミックス)

2022/11/25 『乙嫁語り ⑭』(森薫:著/青騎士コミックス)を読んだ。一年半近く首を長くして待っていたシリーズ最新刊である。 まずは出版社の紹介文を引く。 アミルの兄、アゼルらが冬の草原を駆ける! 新章”馬競べ編”!中央アジアを舞台に、さまざまな結…

『童の神』(今村翔吾:著/ハルキ文庫)

2022/11/16 『童の神』(今村翔吾:著/ハルキ文庫)を読んだ。 まずは出版社の紹介文を引く。 「世を、人の心を変えるのだ」「人をあきらめない。それが我々の戦いだ」―平安時代「童」と呼ばれる者たちがいた。彼らは鬼、土蜘蛛…などの恐ろしげな名で呼ばれ…

『三成の不思議なる条々』(岩井三四二:著/光文社時代小説文庫)

2022/10/21 『三成の不思議なる条々』(岩井三四二:著/光文社時代小説文庫)を読んだ。二ヵ月前に『八本目の槍』(今村翔吾:著/新潮文庫)を読んだ流れで三成を描いた小説を他にも読みたくなった。そう、私は三成ファンなのだ。 まずは出版社の紹介文を…

『わたしたちに手を出すな』(ウィリアム・ボイル:著/鈴木美朋:訳/文春文庫)

2022/09/21 『わたしたちに手を出すな』(ウィリアム・ボイル:著/鈴木美朋:訳/文春文庫)を読んだ。 まずは出版社の紹介文を引く。 作家・王谷晶さん(『ババヤガの夜』ほか)感嘆! まさにシスターフッドどまんなか。これこれ、こういうのが読みたかった!と…

『ママがやった』(井上荒野:著/文藝春秋)

2022/09/09 『ママがやった』(井上荒野:著/文藝春秋)を読んだ。 まずは出版社の紹介文を引く。 或る家族の半世紀を描いた、愛をめぐる8つの物語。 小料理屋の女主人・百々子(79歳)と、若いころから女が切れない奇妙な魅力をもった夫・拓人(72歳)。半…

『羽州ぼろ鳶組 幕間 恋大蛇(こいおろち)』(今村翔吾:著/祥伝社文庫)

2022/09/08 『羽州ぼろ鳶組 幕間 恋大蛇(こいおろち)』(今村翔吾:著/祥伝社文庫)を読んだ。 まずは出版社の紹介文を引く。 救えなかった命―猛火に包まれた幼子の悲鳴が聞こえる。炎への恐怖に萎む心と躰を麻痺させるため、今日も“蟒蛇”野条弾馬は、酒…

『ハリー・オーガスト、15回目の人生』(クレア・ノース:著/雨海弘美:訳)

2022/09/07 『ハリー・オーガスト、15回目の人生』(クレア・ノース:著/雨海弘美:訳)を読んだ。 久々の時空を超えることをテーマにしたSF。もともとそうした小説が好きであり、そのうえ友人から薦められたこともあってワクワクしながら読んだ。 まずは…

『河岸忘日抄』(堀江敏幸:著/新潮社)

2022/08/29 『河岸忘日抄』(堀江敏幸:著/新潮社)を読んだ。 まずは出版社の紹介文を引く。 セーヌと思しき河に浮かぶ船を仮寓とする「彼」。陽あたりのいいリビング。本とレコードが几帳面に並ぶ樫の木の棚。訪ねる者はといえば、郵便を届けにきて珈琲を…

『新しい国へ (美しい国へ 完全版)』(安倍晋三:著/文春新書)

2022/08/29 『新しい国へ (美しい国へ 完全版)』(安倍晋三:著/文春新書)を読んだ。 まずは出版社の紹介文を引く。 日本を取り巻く環境は日増しに悪化している。長引く景気低迷、押し寄せる外交・安全保障の危機、さらには少子高齢社会の訪れによる社会…

『ジョゼと虎と魚たち』(田辺聖子:著/角川文庫)と劇場アニメ版映画

2022/08/22 『ジョゼと虎と魚たち』(田辺聖子:著/角川文庫)を読んだ。 まずは出版社の紹介文を引く。 足が悪いジョゼは車椅子がないと動けない。ほとんど外出したことのない、市松人形のようなジョゼと、大学を出たばかりの共棲みの管理人、恒夫。どこか…

『八本目の槍』(今村翔吾:著/新潮文庫)

2022/08/20 『八本目の槍』(今村翔吾:著/新潮文庫)を読んだ。学生時代からの友人の推し本である。 まずは出版社の紹介文を引く。 石田三成とは、何者だったのか。加藤清正、片桐且元、福島正則ら盟友「七本槍」だけが知る真の姿とは……。「戦を止める方策…

『教団X』(中村文則:著/集英社文庫)

2022/08/17 『教団X』(中村文則:著/集英社文庫)を読んだ。 まずは出版社の紹介文を引く。 突然自分の前から姿を消した女性を探し、楢崎が辿り着いたのは、奇妙な老人を中心とした宗教団体、そして彼らと敵対する、性の解放を謳う謎のカルト教団だった。…

『エッセイベストセレクション やりにくい女房』(田辺聖子:著/文春文庫)

2022/08/10 『エッセイベストセレクション やりにくい女房』(田辺聖子:著/文春文庫)を読んだ。先日、林真理子氏のエッセイを読んで、ふと田辺聖子氏のエッセイを読んでみたくなったのだ。ずいぶん前に酒吞み友だちからいただいて本棚に置いたままだった…

『きみはだれかのどうでもいい人』(伊藤朱里:著/小学館)

2022/08/08 『きみはだれかのどうでもいい人』(伊藤朱里:著/小学館)を読んだ。 まずは出版社の紹介文を引く。 県税事務所に勤める、年齢も立場も異なる女性たち。見ている景色は同じようで、まったく違っている―そこにあるのは、絶望か、希望か。太宰治…

『私とは何か 「個人」から「分人」へ』(平野啓一郎:著/講談社現代新書)

2022/08/07 『私とは何か 「個人」から「文人」へ』(平野啓一郎:著/講談社現代新書)を読んだ。 まずは出版社の紹介文を引く。 小説と格闘する中で生まれたまったく新しい人間観! 嫌いな自分を肯定するには? 自分らしさはどう生まれるのか? 他者と自分…

『ある男』(平野啓一郎:著/文春文庫)

2022/08/05 『ある男』(平野啓一郎:著/文春文庫)を読んだ。 まずは出版社の紹介文を引く。 愛したはずの夫は、まったくの別人であった――。「マチネの終わりに」の平野啓一郎による、傑作長編。 弁護士の城戸は、かつての依頼者である里枝から、「ある男…

『後継者たち』(ウィリアム・ゴールディング:著/小川和夫:訳/中央公論社)

2022/08/01 『後継者たち』(ウィリアム・ゴールディング:著/小川和夫:訳/中央公論社)を読んだ。 まずは出版社の紹介文を引く。 春が来て、首長のマルに率いられたネアンデルタール人は浜辺から山間に移動してきた。平和で調和のある世界に住む仲間と一…

『雪とパイナップル』(鎌田實:著/唐仁原教久:画/集英社)

2022/07/23 『雪とパイナップル』(鎌田實:著/唐仁原教久:画/集英社)を読んだ。 まずは出版社の紹介文を引く。 心があたたかくなるノンフィクション絵本です。チェルノブイリの放射能汚染で白血病になった少年アンドレイと、日本からきた若い看護師ヤヨ…

『汚れつちまつた悲しみに・・・・・・ 中原中也詩集』(中原中也:著/佐々木幹郎:編/角川文庫)

2022/07/23 『汚れつちまつた悲しみに・・・・・・ 中原中也詩集』(中原中也:著/佐々木幹郎:編/角川文庫)を読んだ。 何年ぶりだろう、中也を読むのは。詩集を買った覚えはないのでたぶん中学生、あるいは高校生の頃だったろう。 まずは出版社の紹介文…

『レゾンデートル』(知念実希人:著/実業之日本社文庫)

2022/07/20 『レゾンデートル』(知念実希人:著/実業之日本社文庫)を読んだ。 まずは出版社の紹介文を引く。 末期癌を宣告された医師・岬雄貴は、酒浸りの日々を送っていた。ある日、不良から暴行を受けた岬は、復讐を果たすが、現場には一枚のトランプが…

『鎌田實の人生図書館』(鎌田實:著/マガジンハウス)

『鎌田實の人生図書館』(鎌田實:著/マガジンハウス)を読んだ。 まずは出版社の紹介文を引く。 読書は人生における羅針盤の役割を果たしてくれた。今だからこそ読み返したい名作ぞろい。目次 第1章 “自分好み”を追い求めてきた(カマタ好みの「物語る」…

『夜明けのM』(林真理子:著/文春文庫)

2022/07/16 『夜明けのM』(林真理子:著/文春文庫)を読んだ。 まずは出版社の紹介文を引く。 パリ、ネパール、マカオと世界中を飛び回り、ラグビーW杯を生観戦。イケメン政治家の結婚を斬り、ビットコインの300倍の値上がりを夢見る…だが今回のハイラ…

『あと十五秒で死ぬ』(榊林銘:著/東京創元社 ミステリフロンティア)

2022/07/09 『あと十五秒で死ぬ』(榊林銘:著/東京創元社 ミステリフロンティア)を読んだ。 まずは出版社の紹介文を引く。 死神から与えられた余命十五秒をどう使えば、「私」は自分を撃った犯人を告発し、かつ反撃できるのか?被害者と犯人の一風変わっ…

『ザ・ロード』(コーマック・マッカーシー:著/黒原敏行:訳/ハヤカワepi文庫)

2022/07/04 『ザ・ロード』(コーマック・マッカーシー:著/黒原敏行:訳/ハヤカワepi文庫)を読んだ。先日読んだ椎名誠氏のエッセイで大絶賛のSFである。 まずは出版社の紹介文を引く。 空には暗雲がたれこめ、気温は下がりつづける。目前には、植物も…

『仮面病棟』(知念実希人:著/実業之日本社文庫)

2022/06/30 『仮面病棟』(知念実希人:著/実業之日本社文庫)を読んだ。 まずは出版社の紹介文を引く。 怒濤のどんでん返し、一気読み注意!!強盗犯により密室と化す病院。息詰まる心理戦の幕が開く! 療養型病院に強盗犯が籠城し、自らが撃った女の治療を要…

『頭にくる虫のはなし ヒトの脳を冒す寄生虫がいる』(医学博士・西村謙一:著/技報堂出版)

2022/06/27 『頭にくる虫のはなし ヒトの脳を冒す寄生虫がいる』(医学博士・西村謙一:著/技報堂出版)を読んだ。 まずは出版社の紹介文を引く。 人体寄生虫としては、皮膚、消化器、肺等の部位に寄生するものは比較的よく知られているが、脳、脊髄など中…

『鴨川食堂 しあわせ』(柏井壽:著/小学館おいしい小説文庫)

2022/06/24 『鴨川食堂 しあわせ』(柏井壽:著/小学館おいしい小説文庫)を読んだ。 まずは出版社の紹介文を引く。 「もう一度食べたい」を叶えてくれる食堂が、京都にはあるらしい―。料理雑誌の一行広告に導かれ、迷い人が訪れるのは、鴨川流・こいし親娘…

『虚けの舞』(伊藤潤:著/幻冬舎時代小説文庫)

2022/06/20 『虚けの舞』(伊藤潤:著/幻冬舎時代小説文庫)を読んだ。 まずは出版社の紹介文を引く。 天下人となった豊臣秀吉によって、すべてを奪われた織田信長の次男・信雄、関東の覇者を誇る家門を滅ぼされた北条氏規。二人は秀吉に臣従し、やがて朝鮮…